親政学パロ
□4兄弟
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兄貴達が買い物に出かけると、佐助が階段下から俺を呼んだ
「政宗ー、洗濯物畳むの手伝って!!!」
「…」
俺は返事をせずに部屋を出ると階段下の佐助に言った
「佐助、ちゃんとキャッチしろよ?」
「へ??」
キョトンとしている佐助に俺は笑いかけ、そのまま佐助めがけてダイブした
「わぁああああ政宗!?」
これは俺が小さい頃よく二人とした遊びだ
でも流石に体もでかくなったから…
「ぐっ!!!…とっとっと…おわ!?」
俺を受け止めきれたと思ったが、最終的にはバランスを崩して転んでしまった
「大丈夫か、佐助?」
「…まぁ、なんとかね…はは…寿命が縮んだけど…はは」
「信じてたぜ?」
「ったくもぅ、そうやって可愛く笑えばいいと思ってさ」
「ha、本当かよ?」
昔は年の離れた兄弟で、幼かったから二人の兄貴達に可愛いがられたもんだ
でも今じゃ俺は聞きわけがよく、都合のいいだけの弟
―…可愛いのは幸村だけだ
「さて、と…じゃぁさっそく手伝ってもらいますよ?…そだな、じゃぁ政宗は洗濯物の片付けで、俺は部屋掃除ね!!!」
「oky、任せとけ」
きっとこうやって家事をしていれば今日のショックも忘れられる
大丈夫だ
一枚一枚、リズムよくテキパキと畳んでいくと、元親の服が出てきた
「―…でかいなぁ」
自分はこれから伸びる事を期待しているが、可能性は低いだろう
元親のようなガタイと身長が欲しかった
喧嘩の腕なら互角なのに、どうしてこうも違うのだろう…
「政宗〜、それ終わったら風呂掃除お願い!!!」
「解ったー!!!」
…早く畳んじまおう
元親の事を考えても仕方ない
もう昔のようには構ってはくれないのだから
「んし、終わり。次は風呂掃除っと」
俺は足早に向かうとズボンを捲り浴室に入った
「ったく、最後に入ったの誰だよ…シャンプーとか元の位置に戻せよな?」
えっと昨日は…幸村が入って俺が入って、その後が佐助…って事は
「…兄貴か」
帰って来たら言っとかねぇと
でも口煩いかな…
「―…」
いつから俺、兄貴の顔色をうかがうようになったんだろう
俺はどうしちまったんだろう