親政BSR

□もぅ飲まない!!(完)
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「ッオイ、独眼・・・竜ッ///」
元親は急に抱きついてきた政宗に焦りながらも、腕を優しく政宗に回した。
元親は急に抱きついてきた政宗に焦りながらも、腕を政宗に回した。
「政宗ぇ!!いくら俺でもそりゃ嫉妬するぜ?! コラッ!!元親も放せよ!!」
「黙れ変態がッ!!誰が恋人だ誰がHoneyだッ!!!」
「まぁ、独眼竜も落ち着いて酒でも−」
「そぅそう♪一杯やってりゃぁ恥ずかしさなんて吹っ飛んじまうってな!!」
「テメェはそう言って襲って来たんだろうが!!」
「なッ?!オメェ−・・・独眼竜を喰ったのか・・・?」
元親は慶次の顔を驚いた顔で見ると、今度は政宗を見た。
「勿論!!−・・・と、言いたいところだったんだけどさぁ、竜の片目が厳しくってね。唾付けた程度で終わっちまったんだよなぁ。」
「ぁ、あぁ・・・そうか。」
「〜〜ッ。」
政宗は慶次を睨みながらも、腕はそのまま元親を強く掴んで放そうとしない。
そんな政宗を元親は優しく抱き締め直すと、慶次にニヤリと笑いかけた。
「・・・羨ましいか、慶次?」
「くッ、性格悪ぃぞコラー!!政宗ぇ、頼むから前の事は水に流して・・・な?」
手を合わせて懇願する慶次を政宗は強く睨み付けると、怒りをそのままに叫んだ。
「流して堪るか、ンの変態野郎!!」
政宗は叫んで力が入ったのか、より一層元親を抱き締めた。
そんな事は本人は自覚していないだろう事に、元親は可笑しそうに笑うと、その居心地の良さを伝えるために耳元でそっと囁いた。
「くっくっく、独眼竜?−・・・少し腕緩めてくれよ、そんなんじゃ俺も・・・オメェを放したくなくなッちまうだろ?」
「なッ///」
政宗は驚きと羞恥で口をぱくぱくとさせ元親を見ていたが、その一瞬をついて慶次は政宗をヒョィッと奪い取ると、抱き締めた。
「つーかまえた♪」
「ぎゃぁぁぁああああ!!!」
体格差があまりにも違うため、抵抗しても微弱なソレに、慶次は気分を良くして首筋にキスをした。
「ブチ殺すぞテメェ!!!」
両手で慶次の顔を押し退けてそれ以上を何とか阻止する。
その光景が何となく不愉快で、苛ついた気持ちに元親は舌打ちをした。
「・・・慶次、悪ぃが・・・」
元親は杯を思い切り慶次の額めがけて投げ付けた。
「ッ痛ぇええ!!何すンだよ元親ァー!!」
「嫌がってンだろ、放してやれよ?」
「だーめ。思いがけず久しぶりに会ったんだぜ?これって運命ッぽくねvV」
「ザケンナァア!!俺は長曾我部に会いにきたンだ!!テ・メ・ェ・にじゃねぇ!!」
「−・・・ぉ、れに?・・・」
元親は目をパチクリさせ、政宗を見た。
「えぇぇえ?!ちょ、政宗マジかぃそりゃぁ!!」
狼狽える慶次に対し、元親はまだ状況が掴めず固まったままだ。
「−・・・。」
「〜ンの変態がッ!!さっさと放せよ!!」
「いーやーだッ!!!今日はお持ち帰りッて決めてんの。」
その台詞に、元親はピクリと反応した。
「−・・・そりゃ、困ンな。」
元親は酒を一杯煽ると、慶次を見てニヤリと笑った。
「そいつは俺の客だ。−・・・勝手に持ってかれちゃぁ困ンなぁ?」
「も、元親ぁ?!アンタ友達だろ?!」
元親はそ知らぬ振りをしてもう一杯酒を飲み干すと、余裕そうに慶次を見た。
「それよりオメェ、のんびりしてて良いのか?あの姉ちゃんに追っ掛けられてンだろ?」
「ゥ・・・まつ姉ちゃん恐ぇがなぁ・・・」
慶次は名残惜しそうに政宗を腕から放した。
政宗は急いで慶次と距離を置くと睨みを利かせた。
そんな政宗をにこにこと見て、慶次は立ち上がると障子を開けた。
「今度は奥州に行くからなー政宗vV」
「来ンじゃねぇえ!!」
「はっはぁ、怒った顔も可愛いねぇvVじゃあ元親もまたな!!」
「あぁ、またな。」
「二度と現われんな変態ッ!」
慶次は足早に立ち去っていった。
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