親政BSR

□こんな出会い(完)
2ページ/4ページ

「・・・借りィ、返しにきたぜ、野猿の親分さんよぉ。」
政宗は秀吉に刀を向けて挑発した。
「小さき竜よ、お前が私を愚弄するなど100年早いわ!!!その身をもって知るがよい!!!」
秀吉が見下ろすようにそう言うと、呆れたように政宗は秀吉を見返した。
「〜♪アンタ、怒るとさらに猿に近づくぜ?さっさと猿山に戻ったらどうだ、ah?」
小馬鹿にしたような口笛に、下から上を見て嘲るように政宗は笑った。
「お前のような力も脳もない無能な人間は万死に値する!!!速攻切り殺してやろうぞ!!!」
「オィオィ、もっとCoolに行こうぜ?・・・て、野猿にゃ言葉は通事ねぇか。」
やれやれ、と政宗は両肘を曲げて肩をちぢ込めた。

「ぅおおおお!!!」

怒りに顔を真っ赤にした秀吉が突進してくる様子を見ると、政宗は6本の刀を抜き、構えた。

「partyの始まりだぜ!!!」



ギチギチと刄を交わえ合い、一度引いて距離を置く。
接近戦はどうやら奴の十八番らしい。
・・・と言うか、接近戦しか出来ないのだろう。
勝利の兆しが見え、政宗は改めて刀を構え直した。

自信有りげにニヤリと笑うと、急にその前にゴツイ碇が間を割って入ってきた。

「けほッ!!! Ah〜?!!誰だ、邪魔ァすんじゃねぇ!!!」
政宗は砂埃の先に居る人物に睨みを利かせながらそう言った。
「いいじゃねぇか。たまには手を組んで一緒に戦うッつぇのも、案外楽しいモンだぜ?」
「・・・何だ、テメェか。自軍はどうした。」
砂埃の先に居たのは先程の男。
「くっく、オメェの真似して任せてきたんだよ。」
「ah〜? ま、俺の軍も一緒だから大丈夫だとは思うがな。−・・・それより、俺はアンタと手を組むつもりはねぇぜ。 野猿ごときに俺が負けるとでも思ッてンのか? Ha!!!だとしたら、アンタ、相当見る目ねぇな。」
政宗は片手を腰に当て、嘲笑した。
元親はそれを気にする事もなくゆっくり政宗に近づくと、真剣な眼差しで見つめた。
「−・・・見極めってぇのも肝心だぜ、若ぇの。 オメェ、本調子じゃねぇだろ?」
ピクリ、と政宗の米神が反応する。
「細けぇ事ガタガタ言うんじゃねぇ。 引けねぇモンがあるんだ。 頭の悪そうなアンタでも解ンだろ。」
「あぁ、確かにそういう時もある。・・・だがな、ここは俺も引けねぇんだわ。オメェを死なすには惜しいからな。」
「アンタ、相当の馬鹿か? この俺が死ぬわけねぇだろ、you see?」
「たぁくよぉ、コレだから餓鬼はッ・・・。」
「an?!! 俺は餓鬼じゃねぇ!!! 独眼竜・奥州筆頭、伊達政宗、死にたくなけりゃ、よぉ〜く覚えておくんだなぁ。」
「へぇ・・・奥州筆頭。そりゃ見かけねぇわけだ。」
元親は珍しそうに上から下までじっくりと政宗を見た。
「手出しは無用だ。アンタはそこでじっくり俺の戦いでも見てな。」
「じっとしてんのは性に合わねぇんだ、無理言うんじゃねぇよ。」

元親の言葉を聞くと、政宗は無言で刀を元親に向けて構えた。
「それなら話は別だ、・・・構えな。言う事聞かねぇ奴にはお仕置きだ。」
「それはこっちの台詞だ。オメェには休んで貰う必要がある、オメェの部下の為にもな。」
「ah゙〜?オメェに俺の軍の指図まで受ける道理はねぇ。 何なら俺がアンタの軍を手取り足取り鍛えてやろうか?」
「そいつぁ願ったり叶ったりだな。オメェと一緒に船渡れると思うと今から楽しみだぜ?」
「Ha!!! 飄々としてられんのも今のうちだぜ? アンタの右目に独眼竜を焼き付けてやる。」
「−・・・じゃぁ、俺も焼き付けてやろうか、独眼竜? 後から恋しくなって泣くんじゃねぇぞ?」
「OK、銀髪・・・、いい度胸だ、容赦はしねぇぜ。」
二人はお互い睨み合うと土を蹴った。
その瞬間−・・・
「ぅおおおおお!!!!!!」
今まで怒りを沸々と溜めていたのか、秀吉が切れた。

「「ア゙ン?!!!」」
二人は武器を交えたまま秀吉を睨む。
「殺す!!!二人まとめて殺してやる!!!天下を統べる者を愚弄した事、あの世で後悔するが良い!!!」
「−・・・そういやオメェを殺るンだったな。 俺とした事がうっりだぜ。」
「あー・・・面倒だ。コイツをさっさと片付けるぜ、独眼竜。」
「Shit、仕方ねぇな。−・・・おい、猿。念仏は唱え終わったか?」
「猿は念仏なんざ知らねぇだろうよ。」
「くくッ確かに。」
「ぬぉおおおお!!!!!!」
二人は武器を秀吉に向けて構えた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ