日記小咄
□現パロ
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『チカマサ社会人パロ』
人ってのは・・・
どれだけ欲深くなれんのか
「ちかぁ、今日仕事遅くなるからよ、ツマミ作ったから腹減ったらそれ食ってしのいでてくれるか?」
「・・・。」
今にも会社に行こうとしている政宗を後ろから抱き締め、そっと指を絡めた。
―・・・細く白い指が俺の指と優しく絡み、握り返される。
そんな姿に愛しさしか感じられない。
「・・・会社に辞表出してきた。」
「お前・・・、仕事辞めたのか?」
「・・・。」
振り向き、驚いた表情の政宗に俺は深く口付けると、ニコリと微笑んだ。
「お前の、辞表だ。今日から政宗は奥さんの仕事だけすればいいんだぜ?」
つまりは、極力誰にもこの可愛い小鳥を見せたくないだけで、ずっと閉じ込めたいだけの、俺のワガママ。
「―ッ?!なっ―・・・何でそんなっ」
「嫌だから・・・。」
政宗が俺の知らない名前を紡のも、楽しそうに会社の事を話すのも―・・・、気に入らない、腹が立つ。
政宗の目の前に現れる全ての奴に、どうしようもない嫉妬が生まれる。
どんな姿でも瞳でも声でも、全てが俺の物なのに。
「―・・・俺のモノ。・・・だけじゃだめか?」
「っ、だめじゃ・・・ねぇけど・・・」
「ならいいだろ?」
有無を言わせず口付け、シュルッとネクタイを外し、首筋に噛みつき、しっかりと痕を付けた。
「っちか///・・・お前はこれから仕事だろ?!///」
躰が反応しているのがバレてないとでも思っているのか、政宗が気丈に言ってきた。
「ン〜?天下の部長様は何でも許されンだよ?」
ベルトを外し、手を忍ばせれば昨日の行為が頭をよぎる。
俺は堪らず唇を舌で舐めた。
「ぁッ・・・ゃめ///昨日もしたろっ///」
「足りるかよ・・・」
足りるわけがない。
俺が毎日どんな気持ちでお前を欲しているか、全く解っていないのだ。
やわやわと触れればビクつく躰・・・
「ぁ、ァ///」
「さぁ、・・・ベッドに戻ろうか、政宗?」
今日からは俺の籠の中の可愛い小鳥だ。
俺の名前だけをその綺麗な声で奏でておくれ?
(オシマイ)