日記小咄
□学パロ
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高校生チカダテ
「Good morning!!!」
元気に教室に入って来た政宗に、先に着いていた俺は朝の抱擁とばかりに足早に近付くと、その姿に固まってしまった。
いつもの可愛い政宗のちょっと長い髪型は、幾分か短く切られていたのだ。
「だぁあああ?!オマ・・・お前髪切ったのかよ?!」
髪の毛を指でくるくると巻くのが好きだったのに、今は短くてそれすらあまり出来ない。
「Yes!!!男前が上がったろ?」
爽やかに明るく笑う政宗は、きっと女ならイチコロだ。
いや、男でも落とせると思うが。
だが俺はッ―・・・
「可愛さが減ったぁああ!!!」
花よ蝶よ愛でていたってのに、あまりにショック過ぎる。
解ってはいたが、やはり政宗は男前なのだ。
「煩ぇ!!!上等だゴルァ!!!」
そうやって凄めば、付き合い引退してしまったが、独眼竜をなびかせてバイクを走らせていた頃を思い出す。
そんな政宗だから、ただでさえ色男なのに、髪を切ったら何だか男らしさが増したというかなんつうか―・・・。
「嗚呼・・・。解ってたら昨日もっとヤりまくったのによぉ・・・。」
あの可愛い政宗と当分お別れだと思うと切なくなってくる。
「―・・・ンだよ・・・」
政宗の気落ちした声にしまったと思ったがもう遅い。
今のは失言だったと思いながらうつ向く政宗を覗き見れば、瞳に涙が浮かんでいた。
「・・・・・・・・・・・・。」
それがどうにもこうにも―
髪を切ったせいか、幼く見える頼り無さげな政宗の表情はいつになく儚げで何処か艶っぽく、堪らず俺は抱き締めた。
勿論、謝罪も弁解も忘れずに。
「ごめん、でも違うんだぜ政宗?―・・・ヤりたくねぇとかそんなんじゃなくてよ?・・・いつでも、どんな時でも政宗の姿を目に焼き付けておきてぇんだよ。だから、切る前にもっと見ときたかったなぁってな?なんせ俺のとびっきりお気に入りの髪型だったンだからな?」
「・・・そう、か。・・・じゃぁ・・・今の俺じゃダメなのか?」
不安そうに見つめる政宗に、俺は優しく口付けた。
何という可愛い発言をしてくれるんだと思いながら。
「ばぁか。・・・どんな姿でも俺は政宗だけを愛してるんだぜ?・・・お前以外を選ぶ選択肢なんざ最初からねぇよ。」
「ン・・・、良かった///」
そう
政宗だから持てる感情。
限りない深い心―・・・
誘うような唇に深く口付け、俺は今日もクラスメイトに政宗は俺のモンだと見せびらかした。
(オシマイ)
(*´∀`)クラスメイトはいつもの事だと思っているよ。