頂き物
□ひまわり 結界師
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ひまわり
『まだ好きなの?』
いつだったか。
久しぶりに帰ってきた兄貴に聞かれた言葉。
3年ぶりに会った時音がキレイになったとか、微妙な呟きを付け加えて。
いったいあいつは何を考えているのだろうか。
成長した時音が射程圏内に入ったとでも言いたかったのだろうか。
とんでもないことだ。
当然。
今まで兄貴に俺が時音を好きなコトなど話したコトはない。
―――全く。
いつから感づかれていたのか。
どうせからかわれるのが判っているから、返事、はしなかったが。
勧められたお茶を思わず全部噴出した。
結局態度で返事をしてしまったようなもの。
『一途だねぇお前も』
兄貴は楽しそうにそう言った。
いつから好きだったかなんて。
もう覚えていない。
いつまで好きかなんて、考えたこともない。
それが一途、ということなのだろうか。
ただもう。
俺は。
あいつが傷つくのなんかみたくないんだ。
それだけ、なんだ。