檜佐木修兵 短編
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過ぎ去っていく時の中で
廻りゆく季節の中で
どれ程貴方のことを愛せるだろう。
どれほど、
貴方の側にいれるだろう……。
「今年の正月?」
「そう。新年会でさ、修兵ったらいつもの数倍もお酒飲んで、普段酔わないくせにぐでんぐでんになっちゃってさ…あの後、阿散井くんに絡むは、私に絡むはで大変だったんだよ。覚えてないの?」
「…いや、覚えてます(汗)あん時はすみませんでした…」
「あれ、どうしたの?随分素直じゃない」
「ま、まぁな…(汗)」
だってあの時、酔った俺を適当にあしらう光が阿散井に優しくお酌なんてしてるから妬いちまって、牽制のつもりで阿散井の目の前で光にキスしたら光にマジギレされた挙句、その後一ヶ月禁酒禁欲させられたからな…
「来年はハメ外しすぎちゃ駄目だよ?」
「…はい(汗)」
禁酒禁欲もかなり辛かったが、何より光が口きいてくれねぇのがもっと辛かったし…!!
「今年の春は暖かかったよね。桜が満開で綺麗だったし。」
「花見に行ったよな。光が作ってくれた弁当、豪華でうまかったし。」
「ありがとう。そういえばあの時、ついつい長居しちゃって、結局夜桜まで堪能しちゃったんだよね。でも綺麗だったよね、夜桜。」
「ほんのり酒が入って酔った光もいつも以上に可愛かったけどな(笑)」
「え…ぁ、ありがとう///」
あの時、夜桜を見上げる修兵がすごいかっこよくて、色っぽかったんだよね…。女の私から見てもすごく綺麗で……隣でドキドキしてたんだよね、実は。
「今年もまた行こうな。」
「うん!」
桜より修兵の方が綺麗だったよ…だなんて言っても、修兵には誉め言葉にはならないかな?
「ぁ…夏にさ、お祭り一緒に行ったじゃない?」
「あぁ、光の浴衣姿かなり似合ってたよな。かなり色っぽかったし。」
「本当?!あの浴衣かなりお気に入りなんだよねー。修兵がくれた綺麗な簪ともあってたし…!」
確かに簪を贈り物として用意してたんだけど…
「修兵?どうしたの、顔・笑ってるよ?」
「ん?いやー光はなんて可愛いんだろうなって思って(笑)」
「え///な、何言ってるの!修兵の浴衣姿もかっこよかったよ!」
「ん?そうか?」
光の髪に簪を刺してやろうとしたんだけど、光があんまりに綺麗で手が震えたんだよな。あの時は本当に笑えるくらい緊張したんだ(苦笑)
「そういえば、修兵金魚掬いも射的も上手だったよねー」
「光は下手だったな(笑)」
「狽ネっ!来年はもっと金魚掬い上手になってみせるもん!」
「じゃあ来年はどっちが多く掬えるか競争な(笑)」
「絶対勝ってやるんだから!」
「そういや、今年の打ち上げ花火は凄かったよな」
「綺麗だったよねー」
花火見上げてる光の方が、何倍も綺麗だった…って言っても信じてもらえねぇかもな
「来年も楽しみだな」
「うん」
あぁ、クソ。何でそんなに可愛いんだよ!///
「修兵の誕生日も花火したよね!手持ち花火だったけど。」
「あぁ、ウチの庭でしたな。光がはしゃいで手持ち花火でハートとか描いて『修兵大好き!』って俺に…」
「狽ォゃあぁっ?!///そんなこと思い出さなくていいからっ!!///」
絶対忘れるわけなんてねぇだろ、あんな可愛い光。一生忘れねぇーよ(笑)
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