BBB

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※若干のキャラ崩壊があります。なんでも許せる方のみどうぞ。




うちの秘密結社には、セクハラ野郎がいます。

「おはようございまーす!」
「おはよう、マリア。」
「クラウスさん、おはようございます。あっ!その花咲いたんですね!!きれい!」
「あぁ。ここまで育つのに時間はかかったが、きれいに咲いてくれたよ」

普段は顔が怖いとか言われてるクラウスさんだけど、微笑んでいる姿は誰よりも清らかだと私は思う。
というか、クラウスさんの優しくて誠実な内面を知れば、普段の顔も全く怖くないんだけどね。
クラウスさんの笑顔を見て心が温かくなったその時、足元がすーっと冷えた気がした。

「おー、今日は水色ボーダーか。」
「っ!?」

気づいた時には、音もなく忍び寄った奴に後ろからスカートを捲られていた。
声が聞こえると同時にスカートを押さえ、後ろを勢い良く振り向くと「おーっす」と悪びれもせずに挨拶してくる奴。

「ザップさん‼‼」
「あ?なんだよ?」
「セクハラです‼毎回毎回何考えてんですか‼訴えますよ‼」

そう、この男は会うたびに私にセクハラをしてくる。
セクハラと言っても胸やお尻を触られたりとかはないんだけど、スカート捲ったり、後ろから抱きしめてきて仕事邪魔したり、私がソファーに座ってる時に膝の上に勝手に寝転んできたり、「最近胸でかくなってきたんじゃねーの?」とか言ってきたり………うん、やっぱり、どう考えてもセクハラだ。

いくら先輩だからって度が過ぎてる。
というか、なぜ私だけに…
そりゃ、確かに後輩にあたる女は私だけだけどさ…

「マリア…」

悶々としていると目の前のセクハラ野郎が名を呼んだので、考えるのを中断して顔を向けた。

あ…真面目な顔のザップさんなんて久々に見る。
直毛の銀髪に、褐色の肌。
そして静かに光る銀色の瞳。
その瞳に見つめられてドキッとする自分が悔しい。

「…何ですか?」

ザップさんって、素行と口は悪いけど、長身で体は引き締まってるし、顔もかっこいいと思う…

「お前さ……もう少し色気ある下着履いた方がいいんじゃねーか?」

前言撤回、やっぱりセクハラ最低野郎だ。

「ザップさんに関係ないでしょっ!?」
「一昨日の白のレースはまぁまぁだったけどな…もっと色気あるの持ってねぇのか?黒のエロイやつとか紐パンとかさ…あ、何なら俺が買ってきてやろうか?一枚も持ってねぇんだろ?」
「持ってるんで結構です‼」
「…へぇ?持ってんだ?」
「持ってますよ‼バカにしないでくだ…あっ」

にやりと彼が笑ったのを見て自分がとんでもない発言をしたことに気づく。

私が口を閉じれずに固まっていると、彼は満足そうに「そりゃあ楽しみだ」と言って部屋を出ていった。

気まずい沈黙の中、恐る恐る周りを見渡せば、クラウスさんといつの間にか来ていたレオ君が顔を真っ赤にさせていた。

「っ〜‼‼」

それを見て、私の顔が怒りと羞恥で真っ赤になったのは言うまでもない。


セクハラは犯罪です


当分パンツスーツで出社してやる…!!!




*******

セクハラ先輩に翻弄される後輩ちゃんが書きたかったけど、山も落ちもない…もしかしたら続くかもしれません。


2015/05/15


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