ぶらり箱2の2

□†冒険番外編A†ルクアシュ
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『起きなさい!』



まだもう少し…
温い風に当たっていたかった。



『起きろ!ルーク』



(ルーク?)
俺は辺りを見回す。白い空間に、浮いてる?

(あっしゅ?)
声のする方には、雲が浮かんでる?

冒険は?バッドエンディングだったとか?

俺は飛び起きた。はずだった。
「早いな!」
「おまえこそ…」


紅い顔してどうしたんだ?「…浮いていた?」
「え?」


あっしゅを見た。
「…浮いてない…良かった」ホッとした声。


「え?どうしたんだ?」
「いや…」
黙るあっしゅを不思議そうに見上げると、潤んでるような…訳ないか…


「いつもと違うよな」
「な、何でもない」
まさか、俺の前から消えようとしてた?…
繋がらない会話に、少し淋しくなった。


「…何も言ってくれないのか?」
思い切って聞いてみた。

「いや…何もねえ!」
急に大きな声で、俺を睨んだ。

「ふーん…そっか…なんか俺たち二人しか居ないのに冷たいんだな」
「はあ?」
素っ頓狂な声を張り上げると額を指でパンチする真似をした。

「い、痛い…」
頭を押さえて蹲った。
「当たってなかっただろうが!」
いつものあっしゅに戻っていた。




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