ぶらり箱2の2

□†新たな旅立ち†C
2ページ/9ページ



ーク!
「おい!ルーク?」
「あ…ゴメン」
懐かしい味でついうっかり…
「どうした?」
「いけませんねえ」
あ…
「ゴメン」
「ち、ちょっと…待てよ!どこへ行くんだ?」
「生まれた場所では?」
はあ〜?


「いくらなんでも…」
元使用人が首をひねって言った。
「思い出したのか?」
「まさか…」
通りすがりも焦って辺りを見回している。


「迷子の…」
「え?」
「お預かりしています」
館内放送に思わず胸を撫で下ろした。


「私も一緒に行って良いでしょうか?」
「ああ…頼む」
ふーっ…






「い、嫌だ!来ないで」
え?
「何も怖がる事はない!こちらへ!」
背の高い案内係がルークを壁に追い詰めて…
「何をしている!」
「ったく…これだから劣化レプリカ風情が!」
え?

俺は思わず案内係から距離を置こうと…
「お迎えに参りましたよ!ルーク?」
通りすがりがニコニコと笑ってルークに近づいていった。


「おー!これは…」
案内係がこちらをちらっと見た。
「お世話になりました」
通りすがりがルークの手を引いて俺の元へ。


ふーっ…
背の高い案内係は金髪の若い男だった。
「ちょっと待って下さい!こちらは?」
俺を指さして若い男が首を傾げる。
「…連れだ」
俺は何も話す気などなかった。


「もめるんなら他所でしろよ!」
はあ〜?
「お騒がせしました」
通りすがりはさっきと変わらずニコニコ笑顔で…でも赤い瞳は笑っていなかった。


「あ…ああ…」
それに気付いたのか若い男はプイッと向こうの机に歩いて行った。
「通りすがり?」
「挑発に乗らずに偉かったです」
あ…ああ…


「ゴメン」
ルーク?
「大丈夫か?」
俺はさっきの男のセリフに思わず身を引いた事を思い出した。

「うん…」
「もう…宿は?」
元使用人も駆けつけていた。
「いや…日帰りに…いや泊まるか?ルーク?」
「…」
「おい!」
「アッシュ…」
元使用人がルークの顔の前に手をヒラヒラさせながら俺を呼んだ。


あ…
そうだった。
「今回ばかりは私も同意見です」
通りすがり?


「港のホテルで良いか?ルーク?」
「でも…」
高いんじゃ…
「港のホテルならきっと…ほらあった!無料宿泊チケット…」
元使用人がニコニコして俺に渡す。
「貰いものだから」
あ…ああ…
「悪いな…」
「通りすがりの分もほら…あるぜ!」
はあ〜


「ありがとうございます…であなたは?」
「もちろん!俺は顔パスでね!」
ふーっ…



(大人の事情によりカットします)
続く
20130714
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ