ぶらり箱2の2

□†外かくだんちの出来事†
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って、ファブレ邸って何処かしら?

「あの、すみませんファブレ邸って何処ですか?」
「あの上の上の…宮殿の隣が公爵邸です…娘さん」
「ありがとうございます」


「公爵邸に何のご用ですか?」
「探し人です」
「それは大変ですね」

前途多難だわ。
誰にも知られずに、忍び込む……きゃっ!

「考え事しながら歩くのは感心しませんな」
「すみません…!」
「ティア?!何してるの?」「?!…」
「……もう居ない」


危な〜い!
名前を呼ばれて、飛び上がった。これじゃあ兵士として失格ね。



「任務とはいえ、こんなに割りの合わない仕事は、お断わりだな」

「どうした?さっきから、ぶつぶつと」
「いや、何でもない!」

「どっかで見たような…」


「緊張してるのかしら?落ち着いて、私!」
「なんなら、一緒に行きましょうか?」

「えっ?!」
「今歩いてる道は、港へ通じる道ですよ」
先程、道を教えてくれた、青年は困った顔で、指差した。

「あら、すみません…」
「僕の名前は、ガイと言います、もしよろしかったらあなたは?」

「…私はティア…です」
新手のナンパ?まさか…

「暑いですね、ちょっとその辺りでお茶でも…」
「えっ?はぁ。まぁ、ちょっとぐらいなら…」


「いやぁ、助かります。ココ女性同伴じゃないと入れないんですよ」
頭をポリポリかきながら、言い訳する。
「どんなお店なんですか?」「甘味処なんですが…」


「まぁ!嬉しい!」
兄さんは明日でも良いわよね…
「助かりました、ティアさん!」


「何しますか?」
「じゃあ、ぶうさぎキーホルダー付き新作創作シフォンケーキがいいわ」
「あぁ、それバチカルで流行ってるんですよ!よく知ってますね」


「あら、やっぱりティアじゃない?」
「??誰?」
「ほら、ダアトで、ぶうさぎの……」

「あっ!アニスかしら?」
「思い出してくれた?シフォンケーキも……」
「知り合いかい?」
「はい、ティアの友達のアニス!」


「じゃあ、アニスも好きなモノ頼んで……」
「良いのよ、ガイ!あちらさんにもお連れの方が、いるのだから」


「……構わんが、アニスわしと入ったのは…」
「あっ!ラルゴいたんだ!ティアまた今度お願い」


「なんだか、勝手な…失礼」「え?あっそうね!何故、アニス達が、ココにきてるのかしら?」
「ちょっと聞いて良いかな?」
「なに?」
「あの、さっきのアニスとか、六神将とかって言う有名な人じゃないかと」
「あら、そうなの?」


「ぶうさぎのキーホルダー付き新作創作シフォンケーキはこちらですか?」
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