ぶらり箱2の2
□‡宇宙のたび‡
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パニくっていたのは俺とジェードだったのかもしれない。でもいくら何でも…1ヵ月とは…いまさら捜索隊と言っても…何故もっと早く捜さなかったのかと…
言われても反論出来ない。確かに遅過ぎる…
と言うのもてっきりロケットに潜り込んでも行ったかもなんて甘い考えがあったから…まさか打ち上げ自体が延期になってるなんて…二人も揃って何してるんだか…ふーっ!
ジェードもアッシュも互いにどちらかに身を寄せていると誤解して…怒りに任せて連絡さえ取らなかったから…でもさすがに1ヵ月は長いだろうと思いようやく…捜索隊にこぎつけた。
「もう一度ルークに連絡を入れてみてください」
ああ…
(ルーク…ルーク?)
(あ…アッシュだ!)
えー?
ルークなのか?
(うん…ごめん)
疑うようなアッシュの声に嬉しさ半分…言い訳出来なくて…
(今何処に居るんだ?)
えーと…
(ルーク?ルーク…返事しろ!)
場所を聞いた途端途切れた会話…ふうっ!
「繋がったんですね!」
ジェードが期待を込めた瞳を俺に向ける。
「ああ…でもまた途切れた…俺に謝った後」
ふーっ!
謝るより他に言う言葉はないのか?
「アッシュ…」
謝ったんですか…ふーっ!あなたがルークに疑いをかけたんですね?
ああ…
「この連絡網は俺とルークのなのに…」
せっかく俺の呼び掛けに応えてくれたのに…俺は…
ううっ…
「アッシュ…泣いてる場合じゃないでしょう?」
ルークが危険な目に合ってるとしたら…あなたに助けを呼ばないのが…ルークのやり方でしたよ!
ああ…そうだった。
「早く見つけなければ…アッシュ…もう一度」
ああ…
(ルーク…ルーク聞こえたら返事しろ!)
アッシュ…
「まさかとは思いますが命令してませんよね!」
あ…
「返事しろ!って言った」
はあ〜
アッシュ進化形にはなりませんか?
「分かった!」
ふーっ!俺は深呼吸してからおまえと繋げてみる。
暗闇に似た空間に少しだけ太陽の光が入った。良かった…暗闇じゃなかった…
でもすぐ辺りは闇に飲み込まれた。
(ルーク…ルーク…ルーク…ルーク?)
俺は名だけを連呼する。
ん?
アッシュの元気が消えていく?俺は焦った。
(アッシュ?元気ない?)
そりゃ、おまえが居ないのに元気など…
(今どこに居るのか分かるか?)
(月と太陽の間)
えーー?
アッシュ?
「月と太陽の間だって言った」
ははは…
まさか…ロケットはまだ飛び立っていないのに?
続
2010.05.04.