桜恋唄 番外編 〜その壱〜

□転寝
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「お、ほたる、目が覚めたか」


『ん〜……?左之さん?』



ほたるは瞼を擦りながら上体を起こす。



『んー……ん?あ、平助も……』



俺の名を紡ぐ、寝起きの掠れた声。

それすらも、今の俺には充分すぎるくらいで。



『ふわぁ〜、良く寝た〜!』



そして大きく伸びをし、立ち上がったほたる。



『……今日も暑くなりそうだね。よし、頑張ろ!じゃ、俺行かなきゃ。二人とも、また後ね!』


「おう、あんまり無茶すんなよ」



大丈夫、と左之さんに答え、俺達に手を振ると、ほたるは廊下の向こうに消えていった。


俺はまともに返事も出来ず、ほたるのいなくなったその先を、ただ見つめていた。





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桜恋唄 第七話

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